前津小林文庫 史料整理報告書(2021 年度, 2022 年度 撮影)

田中葉月

前津小林文庫の史料整理は、主に和装本の写真撮影を担当した。和装本・一枚もの絵図、地図等のデジタル画像につては、今後、文庫 所蔵史料の閲覧・史料調査の代替として、また広報、HP の画像掲載など、さまざまな場面でご活用頂けるよう全冊(全資料)の撮影を目指している。
2023年4月、博物館法が改正され、博物館の事業として資料のデジタルアーカイ ブ化が明記されたこともあり注目を集めているが、これらの動向を見据えながら、前津小林文庫の史料整理においても活用できるシステムなどがあればできる だけ取り入れていきたいと考えている。

現在、2019年度から継続的に取られている和装本の目録掲載は、おおよそ 840 点(畳・折等の一枚ものを含む)にのぼる。数が多く希少な書籍を予めピ ックアップするのは、現状、困難なため、撮影が必要と考えられる和装本を優 先的に撮影しつつ、手近な所からランダムにピックアップした書籍の撮影を順 次進めている。

2022 年度の撮影全体を概観すると、前津小林文庫には、大小様々な地図・絵図が所蔵されているが、特に明治期の名古屋の地図が複数枚確認されている。また、「宝暦七年分間江戸大絵図全」は、襖サイズの立派な地図である。
撮影した一枚物、地図、絵図等の中には名称や詳細がわからないものもあり、HP を閲覧される皆様のご知見を頂ける機会があれば幸いである。
(文庫にご連絡いただければ、撮影した画像をご覧いただけるようにします)

Research 2021 2022